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IPoEを利用されるケースが増えてきておりますが、どうしてもPPPoEを利用しなければ
ならないケースがあります。
本ページでは、PPPoEの利用時の実際と極端な遅延が生じた時の対応例をまとめました。
1.PPPoE回線の実際
PPPoEの回線は共有型のためにどうしても他のお客様の影響を受けることがあります。
弊社センタ(ITSCセンターにEEC[End to End Checker]を設置)から、お客様のInterNetの出口にping試験を行いました。
以下に示しますのは、2022年3月~8月までの試験結果を示します。
【グラフの見方】
EECは、遅延の状況を、
■ 青色:普通
■ 緑色:少し遅い
■ 紫色:遅い
■ 赤色:timeout で表しております。
試験結果を、100%で割合を示しています。
4月22日~5月24日までは、比較的遅延が少なくなっています。
5月25日~7月18日までは、遅延が多くなっています。
7月19日~8月02日までは、また、比較的遅延が少なくなっています。
このように遅延の状況が数週間ごとに変化しているのが分かります。
自身のトラフィックの増加がないと推測される場合は、
PPPoEのサービスのキャリアの網終端装置が通信量増加によりこの混み合うことが原因と考えられます。
お客様自身のトラフィック増も原因のひとつとなりますが、
・他のお客様のトラフィック増
・自身のトラフィック増
のどちらでも、エンドユーザ様の使い勝手が悪くなります。
EECは、理由に限らず、エンドユーザ様の使い勝手を把握することが可能です。
本ページは、PPPoE関連の原因の遅延ですが、その他の原因による遅延もEECで検出することが可能です。
2.業務に耐えられない遅延の発生
8月05日からは、極端に遅延が発生し、timeout も生じています。
以下は、8月11日、12日の状況です。
8月12日の9時台は、timeout が発生し、業務に耐えられない遅延となりました。
3.遅延時の対応例
自身のトラフィックが通常と同じ場合は、他のお客様のトラフィック増が考えられます。
PPPoEの利用しているキャリアの網終端装置は、複数あり、Routerの電源off/on により、
網終端装置が変更になる場合があります。
網終端装置が変われば、遅延が改善する場合があります。
8月12日 09:54:38 ~ 09:56:18 で、Routerの電源off/on を実施しました。
上記のグラフの通り、格段に改善が図られたことが分かります。
4.まとめ
本ページでは、弊社センタ(ITS-Center)から、ping試験を行いましたが、
お客様事務所に設置したEECから、ITS-Centerに ping試験を行うと、この2つは相関関係があります。
① [赤線]:弊社センタ(ITS-Center)から、お客様のInterNet出口へのping試験
② [緑線]:お客様事務所に設置したEECから、TS-Centerへのping試験
あるお客様の2021年12月の月データ、12月9日の日データを以下に示します。
このお客様は、極めて良い回線品質ですが、12月9日は遅延が発生しているのが分かります。
① と ② は、グラフを見る通り、遅延の相関関係があることが分かります。
また、12月30日は、①だけに timeout が発生しています。
このグラフを見るだけで、timeout の原因だった区間を特定できます。
本ページでは、PPPoE回線の遅延時の対応例 を示しましたが、遅延の原因は沢山あります。
参考:お客様が遅延と感じる 原因の発見例 [別タグが開きます]
EECを設置すれば、遅延が発生しているかどうかの把握を見える化することが可能です。
エンドユーザ様によっては、使い難くても、クレームを上げられない方もいらっしゃると思います。
問題が内在して継続すると、エンドユーザ様の不満が溜まっていき、情報システム部門様の評価が下がってきます。
参考:遅延に関するお客さまの不満の限界値 [別タグが開きます]
EECでは、エンドユーザ様の申告前に、エンドユーザ様の使い勝手の悪さを把握することが可能です。
常日頃の監視と改善により、エンドユーザ様が支障なくITサービスを利用することが可能となります。